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Y.M.  2012イギリス留学(オックスフォードブルックス大学) (2013年02月26日)

・留学前―きっかけ、長期留学を決意した理由、長期留学に向けての準備

この報告書を書くにあたり最初に考えたことは、そもそも私が長期留学の機会を得るきっかけになったのは何だっただろうということでした。一番の転機は、二回生の夏。希望していた今泉ゼミに所属が決まって間もない頃、先生からの突然の電話でした。「今度の9月にイギリスから来る留学生のチューターになってくれないか」。この依頼が先生からあった時、私はまだ海外経験が一切なく本当に手さぐりの状態でした。しかし日々その留学生と接するなかで、日本以外に生まれ育った人が日本に来て抱いた印象や来る前に描いていたイメージなどを始めとする“外からの視点”に触れ、日本語を外国語として学ぶ留学生がその日本語を通していろんな人と出会い、交流し様々な経験をしながら異国の地で奮闘する姿を間近で見て、私もそのような経験ができたらと思うようになってきました。
その後留学生が帰国するため、空港まで見送りに行った帰りに長期留学に関心を持っていることを先生に伝え、そして3回生の後期が始まってすぐ、夏休み中に選考が行われ、私が交換留学生に選ばれたということを聞きました。この時、私はまさか夏休み中に選考が終わっているとは思っていなかったのと、3回生ということで進路についての迷いもあり、うれしい驚きと戸惑いの両方の感情が入り混じっていました。しかし、せっかく大学から入学時には全く予想もできなかった素晴らしいチャンスをいただいて、不安だからとそれを手放しこのまま卒業してしまっては、卒業後にそのことを何度も思い出して後悔するのではないか。このようなチャンスはきっと何度もあるわけではないのだから思い切って挑戦してみよう。そう決意し、右も左も分からない中で準備を始めたのは、現地に出発するちょうど一年前。つまり一年間、留学準備期間がありました。長期留学をすると決断し準備をし始めて実感したのは、留学は現地に着いてからがスタートではなく、日本にいるこの準備期間からだということでした。
準備期間にすることは大きく分けて2つあり、1ビザの申請・取得と2願書の提出・入学許可書の取得です。私が留学したイギリスでは、近年ビザのルールが何度も改定・複雑化し、ビザの取得がとても難しくなっています。ほんの数か月前の情報が古いというほどめまぐるしく変わるため、常に最新情報をUK Borderのホームページで確認し、突然の変更に対処しながら申請にむけて準備をしました。またビザ申請準備と同時並行的に、留学先に出す願書を書き入学許可書を手に入れる必要があるのですが、その時に現地のスタッフと幾度となくメールのやりとりをしました。私自身が英語の授業以外の実生活で英文メールのやりとりをするのは初めてで不慣れでしたし、時差が8-9時間もあるため、些細な質問も解決するまでに時間がかかりました。さらに留学する直前にビザに関するルール変更があった影響を受け、一旦決まっていたことが二転、三転したりして混乱しました。まだ留学の入り口となる準備段階ですが、ビザ取得は想像以上に根気のいる作業でした。
・Oxford Brookes Universityでの留学生活

1.前期(2011/9—2011/12)語学学校
Oxford Brookes Universityの特徴は留学生の数がとても多いことで、全学生の約2割、4000人の学生が世界中から集まっています。前学期の3ヵ月間は大学付属の語学学校に通い、Academic skills(Speaking, Listening, Writing, Reading)の底上げを徹底的に行いました。カリキュラムは大学付属ということでとてもしっかりしていて、語学学校の授業は一日一コマ4時間、休憩はわずか10-15分という厳しい条件でした。最後まで集中力を長時間持続させることには苦労しましたが、膨大な課題をなんとかこなしていくなかで力は確実についていった実感がありました。クラスが15人程度と少人数で先生ともクラスメイトとも距離が近かったことで先生に質問しやすく、仲間と切磋琢磨して向上しようという雰囲気につつまれたとても恵まれた環境で自分のペースで少しずつ学習を進めることができたこと、また最終成績になるweek12のテスト以外に2回模擬テストがあり、自分の現時点での評価・改善点について先生からのアドバイスがもらえ、それを参考に修正すべき箇所を明らかにして、テスト独特の緊張感にも模擬テストで慣らしていきながら最終試験を迎えることができたことは、学生の立場に立った、少しずつ自信と手ごたえを得て後期に備えられるという点で非常に良かったと思います。

2.大学寮
Oxford Brookesには大学、または大学院1年生向けの大学寮があり、交換留学生もいずれかの寮を選択して学生生活を送ることになります。私は大学のキャンパスから近く、静かで学習環境が整っているということでClive Booth Postgraduate Centreに住むことにしました。大学院生の寮であるためか、キッチンが共同であること以外日本のアパート・マンションで一人暮らしをするのとほとんど変わらない生活でした。洗濯はコインランドリーのようなところでするのですが、よく壊れていたりお金を入れても反応しなかったりといったトラブルに遭遇することがありました。洗濯機に限らずですが、日本ではあまり出くわさないような事態が頻繁に起き、その度に冷静に状況を判断して寮のスタッフに説明をすることを繰り返すことで、トラブル対処・処理能力が身についたと感じました。
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3.サークル活動
サークルはsocietyと呼ばれています。私は日本語や日本に興味を持つたくさんの学生と出会い交流したいと思い、Japanese societyに入りました。Japanese societyはOxford Brookesの中で最も加入人数が多いサークルとして知られ、非常に意欲的に活動しており、毎週複数のイベントが開かれています。私が毎週かかさずに参加していたのは、月曜日の夜に開かれていたCulture & Language Exchangeです。
前期のCulture & Language Exchangeはイギリス・日本両方の文化をサークルの代表者のプレゼンを通して学び、その後グループに分かれ英語と日本語でディスカッションをするという内容のものでした。授業から離れた和やかな雰囲気でありながらグループの中で発言する機会があって、speaking skillを無理なく伸ばしていきたいと考えていた私にとってぴったりの集まりでした。この場を通じて気の合う友人と出会い、授業で出された課題等に苦戦しているときはイギリス人学生・日本人学生がお互いに助け合い、疑問点を解消したりアドバイスをもらったりしながら貴重な時間を過ごせました。
後期は代表者を私の友人が務めることになり、前期よりもLanguageの方にシフトしてspeakingの向上を目指したものにしようということで、私が友人と共にCulture & Language Exchangeのリーダーとして毎週テーマを決めプレゼンをする立場になり、ただ会へ気軽に参加していた前期とは状況がまるで逆転してしまいました。あがり症で人前に立つことをそれまで極力避けてきた私にとってはかなり勇気のいる、あまりに未知な挑戦でしたが、友人とアイデアを出し合ったり、愛媛大学での二度に渡る私自身のチューター経験・英語言語学を専攻していることを最大限に生かしたりして、外国語としての日本語と英語という視点に立ち、教科書では学びきれないnative speakersの自然な英語・日本語をたくさん紹介し、外国語を通してのコミュニケーションをもっと有意義で円滑に進めていくための手助けになるようなものにしようという目標のもと、試行錯誤の後期3ヵ月間を過ごしました。
この経験をしたことで細かいミスや言い間違いを恐れ、話す前に構えてしまっていた以前のとは違い積極的に英語を話して友人と意見交換できるようになり、また人前で話すということについても場数を踏むことで緊張をしている自分に同様することなく落ち着いて、聞いてくれている学生たちの目を見ながら話せるようになりました。自分自身が大きく飛躍し成長できたのは、このCulture & Language Exchangeがあったからだと確信しています。

4.後期―学部の授業に参加(2012/02-2012/5)
後期は正規の学生と同じ学部の授業を受けました。日本について、海外の大学ではどのように教えているのだろう。学生は日本に対してどのようなイメージや意見を持っているのだろうといったことに関心のあった私は、日本語を専攻している学生が多く出席する日本文化に関する講義に出て、「外から見た日本」に注目しました。また後期には、一年間日本に留学をして帰ってきたばかりの4回生のイギリス人学生とペアになり、講義はなく、二人で3ヵ月間のテーマや計画を立ててspeaking skillの向上のために設定した課題をこなしていくTandem Learningという科目があり選択しました。講義が一切なく学習計画が全て学生に任されていて、一からTandem Learningを作っていくという点で非常に特徴のあるものでした。例えば週に何度会うか、どこで会うか、どんなテーマを取り上げ議論するかということを二人で決めます。1コマは約2時間と決まっていて、一時間ずつそれぞれ英語と日本語で会話をし、気になった点などはその言語のnative speakerの学生が相手の学生にアドバイスをしながら会話を進めていきます。いわば英会話のプライベートレッスンのような形です。回数をこなすごとにペアの学生とも打ち解け、Tandemという言葉の通り二人三脚で同じ目標に向かい努力していくことができ、最終試験のテストでもいつも通りの二人の会話をしてそれを先生二人が評価するという形で、最後の最後まで負担になることなく楽しんでできた結果が好成績につながりました。日本ではできない数多くの経験をし、帰国後も連絡を取り合う友人と出会い、そしてOxford Brookesならではの授業に参加することができたことをとても幸せに思うと同時に、私にこの機会を与えてくださった大学の関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

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